元々ワインド釣法は日中のシーバスを狙うテクニックとして生まれたものですので、専用ベイトであるマナティー+ZZヘッドは日中、特にシーバスの運動性能が上がる高水温期が主な出番となります。90サイズ+1/2~5/8ozのセットが基本で、狙うシーバスのサイズに合わせてマナティーのサイズを落としたり上げたりします。また、釣り場でシーバスが餌にしていそうな小魚が確認できる場合には、そのサイズに合わせてみるのもいいでしょう。
釣り方の基本は
「ワインドについて」
(シーバスを基準に書いています)をご覧いただくのが一番かと思います。
そしてシーバスでのカラー選択ですが、まずはラメ入りのカラーがおすすめです。これは絶対とまでは言えませんが、かなりシーバスがラメ好きなのも確かですので、確実に押さえたいところです。そしてルアーの視認性が下がりやすいマヅメ時には、パールホワイトのようなハッキリ見える色が有効となりやすく、また派手な色では追ってくるだけという時には、水や光線の色に似た系統の色を使うのも効果があります。
タチウオやサワラ狙いではシャクって使われる事が多い匠魚ですが、シーバスではタダ引きで使うのが基本です。また、どちらかというと昼間より夜間を得意とします。そしてシャクって使う場合より軽めの1/4~3/8ozと合わせて使うと、中層だけでなく表層まで広くカバーできるのでいいでしょう。
匠魚はタダ引きでも真っすぐ来るだけでなく、ちょっとした変化でその軌道を変えますので(シャクりも含めて)、それを意識してわざと引く速度を緩めたり速めたりと変化を入れると意図的にシーバスを誘う事も出来ます。
似たタイプの匠魚が強いアピール+軌道変化を活かしてどんどん攻めていく釣りを得意とするのに対し、ミノーはおとなしめのアピール+リアルなシルエットを活かしてナチュラルに攻める事でその性能をフルに発揮します。具体的には、シーバスがルアーを見つけやすい距離までルアーを送り込みやすい状況、シーバスがよく付く岸壁際や障害物周り、またあまり水深がない川などがそれに当たります。
使い方の基本はやはりタダ引き。そして変化をつけること以上に一定の水深をうまく維持できるようコントロールするのが重要となります。具体的には、まず着水と同時にラインの放出を止め、そのまま任意の水深まで沈めたらリトリーブを始めます。この時の水面とラインとの角度を確認し、その角度を維持するようにロッドの角度を調整しながら巻くと水深を維持しやすくなります。また、ルアーを沈める時、深い所を攻めるならロッドを寝かせ、浅い所はロッドを立てておく事でより一層高い精度でコントロールできるようになります。
ジグヘッドリグ
シーバスはしばしば特定のエサを集中的に食う事があります。それが稚魚やイカ、バチ(ゴカイ)などの小魚とは違うエサだと、通常のルアーでは全く反応しないようになりやすいのです。こういう時には、カッティングベイトのようにあまり動かないルアーだけ釣れるというのがよく起きます。 使い方の基本はタダ引き。しかし、稚魚やイカのように動く速度を頻繁に変えるエサの時には巻く速度をときおり変えると反応が上がりやすく、バチのように一定の速度で泳ぐエサの時はひたすら一定の速度で巻く方がいい結果に結びつきやすいので、まずは海をじっくり観察してみるといいでしょう。
もう一つの使い方として、ワインドで捕食スイッチは入るものの、追ってくるだけでなかなか食わない時にそれをフォローするというのもあります。この時はやや重めのジグヘッド(7~10g)を使い、追ってきた姿が見えた周辺にすばやく打ちこみ、やや緩急をつけたアクションを織り交ぜながら巻いてきます。まだワインドでスイッチが入ったままのシーバスが残っていれば、2~3投で答えが出ます。
フロートリグ
「バチ抜けの時は良くシーバスが釣れる」のは事実ですが、使うルアーを間違うと全く当たらずに終わるというのもよくあります。特に極小のバチがエサの時だとこれが顕著です。このような時、CB2インチ単体でも届くのであればそれでいいのですが、届かない方も多いので、小型ルアーを遠くまで飛ばせる重量+表層を引けるフロートリグが使いやすくておすすめです。使い方は変化を一切入れないシンプルなタダ引きがベストです。そして使うロッドをなるべく竿先の入りがいいものを使うと、竿先が硬い竿ではコツンとあたるだけで終わるものも掛かりやすくなります。